冷たい雨の上がった翌日大島から息も絶え絶えの伝令が、岬にたどり着いた。 いよいよスパオオ軍が動き始めたのだった。 速水の耳にも情報は入った。 「来るぞ。」 速水の目尻がキリッと上がった。 (ような気がした)