強烈なパンチを食らって何枚も壁をぶち壊してゆく隊長。




「今のは決まったな。
隊長?そうか、昨日、南紀白浜へ向かわせた本隊を壊滅させたのは、アイツだったのか。
確かに並みじゃないな。」


「コフッ、アウッ……」


「さすがに、あれを食らっては………ま、マジかよ!」




ジェネシスが驚くのも無理はない。


側近の足元には、ちょっとボロになった隊長が、ジェネシスに手を振っているのである。


「ジェイソン!足元だっ!気をつけろっ!」


そのジェネシスの叫び声が途切れる頃、すでに隊長はジェイソン(側近の名前。今頃だけど)の頭上にいた。




「側近、ジェイソンっていうんだ。
ごめんね、ちょっと怖いからさぁ………」




ダメージがなかったわけではない。

一瞬、脳震とうを起こしたくらいだ。

しかしここで寝ているわけにもいかない。


どうやってヤツを倒そうか………。



隊長のとった攻撃は、砕け散った顎の奥から脳天に突っ込むという、恐ろしいものだった。

F22戦闘機は機首が鋭く刺さりやすいから、突入の直前に変身したのだ。

そしてその攻撃は成功した。





意識のなくなった側近がゆっくりと崩れ落ちる。




「俺、敵を倒すっていうのは、本望じゃないんだ。ジェネシス、お前と話がしたいんだよ。攻撃されちゃ出来ないだろ?」