高知は沖の島

どこに来るかわからないスパオオを、ここで待機するのは、ギャンブルだった。

しかしこのあたりは以前、スパオオが上陸したこともあるので、確率が高いと思ったのである。




「見えた。あれがスパオオか。」




愛媛から、更に5分ほど後のことである。



血気盛んな高知のミツバチ達は、以前にも多大な犠牲を払って高知を守っている。

頼りにはなるが、今回はそれでは意味が無い。



パシり4号と室長と寮長の3名が、やる気に逸るミツバチ達を抑えるのは、容易ではなかった。


「いいですね?僕達が上からスパオオを落としますから、トドメだけをお願いします!落ちた時点で死んでいたら、構わないで下さい!
僕達が動きづらくなるので、上には来ないで下さい!」



スパオオの先頭が、岸に接近中にも関わらず、飛び出して行こうとするミツバチ達!


「黙って俺達に任せてくれ!君達はトドメだけを頼んでいるんだ!無駄な犠牲はもう要らないんだから!」



最後に微笑みを残して、パシり4号はスパオオに向かって、飛び出して行った。




ここでもスパオオとの戦いは始まったのである。