「俺、木ノ下真(キノシタマコト)。
真って呼んでよ、実莉♪
こんな時間にどうしたの?
リンクに何か用事?
忘れ物?」


さりげなく、呼び捨てにされてる…。


まっ、別に気にしてないけど…。


『いゃ…。
別にに用事って訳じゃないんだけど……。』


「そっ?
じゃあ、これから2人でどこか行かない?」


なぜに、「じゃあ」なのかわかんないんだけど。

それに、こんな時間にどこに行こうと誘ってるんだろ……。


『いや…、時間遅いから…。
真君こそ、こんな時間までどうしたの?
練習?』


「俺?
ああ、練習も兼ねて、見たかったのもあったから。
っていうかさぁ、実莉って俺のこと知らないっぽいね。」


『えっ!?
もしかして、どっかで会ったことあるの!?
それだったら、かなり失礼だよね!!

わぁ〜…ごめんなさい!!』




「ぷっ!

あはははっ!!」


私が、腰を曲げて謝っていると、真の方から笑う声が聞こえてきた。