『ごめん、大丈夫だよ。
ちょっと足動かしちゃったから。』
「念のため、病院でみてもらった方がいいわね。
いちお、タクシー呼ぶからちょっと待っててね。」
『はい。
すみません、ありがとうございます。』
先生は、再びカーテンを開けて出て行った。
多分、電話をしに行ったんだろうと思う。
時計を見る。
12時30分……、お昼休みかぁ。
ってことは、2時間近く寝てたんだ。
「もうっ!!!
昼休みに心配になって見にきたら、実莉が倒れて寝てるっていうからさぁ。
でも、良かったぁ。死んじゃったらどうしようかと思ったよ。」
えーんって半泣き状態で抱きついてくるきなこがかわいくて、
思わず笑ってしまったら、怒られた。
あれ?
でも、保健室までどうやってきたんだろう?
『ねぇ、きなこ。
私、ここまでどうやって来たかわかる?』
「いや、しらないよ。
先生に聞いてみたら?」
.

