「2人とも、仲良く遅刻かな?」 腕を組んで仁王立ちの本郷部長は にっこりと笑った。 笑顔が逆に怖い。 セリフと表情が まるで別だ。 「いやー、あの。 こいつのせいなんですよ。 わざわざ家まで行って 起こしに行ったのになかなか起きなくて。 本当は私 遅刻なんてしなかったはずなんですよ。」 律夏は部長を見るなり そう弁解した。 「ちょ、何ハッタリを!?」 「ハッタリなんかじゃありませんよ。」 僕の言葉をすかさず遮り 1歩前に出た。