三年A組の写真


私の隣にも、陽菜々の隣にも彰人はいなかった


こらえてた涙がだんだん溢れてきて

卒アルの私の顔に
流れ落ちた


「あっごめ…」


急いで洋服の袖で
写真の中の笑っていない
私の顔に落ちた涙を拭いた


でも遅かった

私の顔は涙でにじんでしまった


陽菜々が私の頭を
優しくなでてくれた

「辛い事を乗り越えて人は強くなっていくんだよー
だから麗は強くなったよ」


そう言って陽菜々は私に微笑んでくれた


そしたら少しホッとした


陽菜々の笑顔は何か不思議な力がある

なんて思った


「ありがとう…陽菜々」


いつの間にか涙は乾いていた