あの後メールを送り

帰りは淳一郎に車で送ってもらった。




そらは、泊めてもらうつもりだったが

もう家族と暮らすのはあとわずかなのだから

家に帰った方がいい


ということで、断られたのだ。






牧田夫人のことは話さなかった。




隠し事はしたくない。



淳一郎にすぐにでも相談したい気持ちはやまやまだ。



しかし、今回は簡単に相談しない方がいいのではと危(あや)ぶんだ。





この話を頭のいい淳一郎にして、

淡々と核心に辿りついてしまうのが怖かった。





それにまだ他の“可能性”があるのだ。

夫人は浮気と言っていたのだから・・・。



そらは家の前で降ろしてもらい

淳一郎の車を見送ったあと

家には入らず


風の冷たさに身を刺されながら

近くの公園に足を運んだ。