私に恋を教えてくれてありがとう【上】


この遠い記憶は、もしかして美化されているのだろうか、


こんなにも美しい雫をくれる。


夫人は組んだ腕に顎を乗せ、ベットにもたれ

美しいブラウスは、みるみる空気感がなくなり

肌にピタッとはりついた。


誰も夫人の涙を拭ってはくれない……。