「ごめんね」のかわりに
「好きだよ」を言うようになった。



「好きだよ」の代わりに
頭をなでたり、おでこにキスをするようになった。



すごく、すごく、はずかしかったけど、

ちさとのことが、怖かったから。



こうすると、ちさとがすごくうれしくなるのを、ぼくは知っていたから。



ちさとがうれしい時は、怖くない。


だから、ぼくは今日もうそをつく。



そうしてぼくは、ぼくの
"ほんとう"がわからなくなってゆく。





ぼくが、心の中で思っていることを本当に言えなくなったのは、


ねえいつから?