「ぐえっ!?」


「えっへへー!
そーちゃん、おはよぉ!」


ちさとの腕が首に回り、頬ずりをされる。




…どういうことだ。


ちさとが、生きてるなんて。



目を開け、その姿を穴が空くほどに見つめる。



栗色の、胸元あたりまで伸びる髪は、綺麗に切りそろえられていて、

くせっ毛のそれは、内側に向かってほどよくカーブしている。


体は全体的に極端に薄く、腕や首、脚の細さは心配になってしまうほど。



そして僕を呼ぶ、無邪気な声。



まぎれもなく、ちさとのものだった。




昨日殺したはずの、新山ちさとが、今目の前にいる。