それから僕はずっと立ち尽くしていた。


それは1年か、10年か、100年か。



時計の針はほんの少しズレただけだったけど、あれから1億年経ったと言われても、別に不思議には思わない。


そもそも疑問に思う事自体、どうでもいい。


僕の心は止まってしまった。



鬱蒼とした森の向こうに、蛍光灯ではない細く鋭い光が見える。


だんだんこちらへ向かってくる。


僕の目はそれを追う。


そうしてある程度の箇所まで光が近づくと、金属が軋むような音と共に停止した。




自転車で駆けつけた、姉さんだった。




姉さんがこちらへ駆け寄る。


そして僕の隣に立つと、目線がちさとの方へと行く。


僕と同じく立ったままになる。



そして。