この世界で二度きみを殺す

その後は、もう全てがやけくそだった。



ちさとの体だって少しずつ良くなってきてたし、

高校だって、親にわがまま言って遠くの寮付きの場所に入れてもらう事だってできた。



本当は、いつでも離れる事はできたんだ。


なのに僕はそれをしなかった。



散々近づいておきながら僕を拒絶するちさとが気に食わなくて、

どうしようもなく憎かったから。


好きなくせに、僕と他人を大事な所で区別しないその態度が、凄く苛々したから。



ちさとは、


ちさとは、


ちさとは、



ずっと、僕にだけ、全てを見せてればいいんだ。