詠乃は盟の兄、礼二より一つ上の33歳の筈だが、その容姿は昔と全く変わらない。
むしろ年を重ねる度により繊細な美しさを増している様な……。
(この人、魔女かしら)
思わずそんな風に思ってしまう。
勿論口には出さないが。
「お久しぶりです。詠乃さん」
「元気だった? 泉ちゃんがビルのオーナーになってからすっかり来る回数減っちゃったわね~。
まぁ、あなた達が探偵として自立できてる証拠なんだろうけど」
詠乃は儚げに笑った。
その笑顔を懐かしく思いながら盟はカウンター席に近づいた。
が、座らなかった。ただ、カウンターに腕を置く形で寄りかかった。
何故なら、酒を嗜む為にこのバーに来た訳ではないからだ。
「このお店、閉まってる事の方が多いじゃないですか」
「ココは私の趣味だから。気まぐれなの」
何を隠そう、詠乃はネッシービルジングの元オーナーなのだ。
現在は泉のビルなのだが、泉は未だに彼女を「オーナー」と呼ぶ。
しかし彼女の顔はそれだけではない。
「で、こんな昼間にどぉしたの? 久しぶりにコレ?」
むしろ年を重ねる度により繊細な美しさを増している様な……。
(この人、魔女かしら)
思わずそんな風に思ってしまう。
勿論口には出さないが。
「お久しぶりです。詠乃さん」
「元気だった? 泉ちゃんがビルのオーナーになってからすっかり来る回数減っちゃったわね~。
まぁ、あなた達が探偵として自立できてる証拠なんだろうけど」
詠乃は儚げに笑った。
その笑顔を懐かしく思いながら盟はカウンター席に近づいた。
が、座らなかった。ただ、カウンターに腕を置く形で寄りかかった。
何故なら、酒を嗜む為にこのバーに来た訳ではないからだ。
「このお店、閉まってる事の方が多いじゃないですか」
「ココは私の趣味だから。気まぐれなの」
何を隠そう、詠乃はネッシービルジングの元オーナーなのだ。
現在は泉のビルなのだが、泉は未だに彼女を「オーナー」と呼ぶ。
しかし彼女の顔はそれだけではない。
「で、こんな昼間にどぉしたの? 久しぶりにコレ?」

