HEMLOCK‐ヘムロック‐




ザー……

ガヤガヤ……



『ハイ、今回も確かに』

『大石さんさ、アンタ塾のセンセーらしいけど? あんだけの量のブツどこに隠してんの? やっぱ家?』


 透がつけていた2人組の声だ。かなり小声で音質も悪いが、ギリギリ会話として聞こえる。
実は泉が頑張って、ある程度のノイズを除去したのだ。


『家にはない。アンタ等や柏崎に渡す時まで全部、塾のある生徒の母親に預けてる』

『はぁ!? 生徒の親ぁ?』

『何考えてんだ? タレ込まれたら一発だろーが!?』

『そこは、誰にも言えない様にしてあるさ。まさか誰もアンタ等呈朝会とフツーのオバサンが繋がってるなんて思わないだろ?
俺とアンタ達が会う時だけ、気ィ遣えばいいんだ』



……………