界が紅龍會に乗り込む為、中国に向かう前。
イオをマンションに招いてイオの親友についての話を聞いたあの時――。
「俺の……、親友なんだ」
「親友……」
紅龍會と言う組織において“親友”と言う者が存在する事が、界には意外だった。
「俺はね、紅龍會でも“2世”って言う、ちょっと特殊な立場なんだ」
「2世?」
「親が紅龍會の人間で、その間に生まれて教育された子供の事だよ。メイもそう」
「じゃあ俺やまりも……?」
「別にカイくん達は紅龍會に教育されてないじゃない」
「そっか……、で、その親友も2世なのか?」
界は自分が2世では無い事に少し引っかかったが、“親友”の事に話を戻した。
「近いんだけど、違う。彼女は2世では無かったけど、両親共に紅龍會の人間だった」
「俺と……、同じ?」
「そう。彼女の名前は、アイリーン・イーグルトン。現在は紅龍會の最高幹部の1人、ヘスティアのコードを持ってる」
「自分も両親も紅龍會の人間なのに、2世では無い?」
界はその、自分と境遇の近い“イオの親友”について興味を抱いた。

