「ありえないだろ?」
「だったらそれは、たまたま同姓同名の別人じゃ、」
「そー言うと思った。お前が伯方 まりの事を隠してるならな」
「!!」
透は言い返そうとしたが、下手に食いつくより口を閉ざした。相手は本物の刑事なのだ。
「で、こっからが推理なんだけど、本当に彼女が伯方 まりさんなら25歳のハズで老婆なんて事はありえない」
「はい」
「ここでHEMLOCKが関わると仮定する。もし、HEMLOCKが若返りの薬ならぬ、“老け薬”だとしたら?」
「ハ……、何ですかソレ」
透は一瞬で心臓が凍った気がした。
この次にそれが脈打てば……、砕けてしまうかもしれない。
「馬鹿らしいかもしんないけどさ、科捜研からこんな報告があった。
『3年前に鬼郡組、先月に呈朝会、そして鞠あさみ。それぞれから徴収した謎の麻薬『HEMLOCK』。この薬を動物実験で効果を見た所、ある一定の量以上の摂取で実験動物が死んだ』ってな」
周りに慎重に気を配り、森永刑事は小声で話しをした。

