HEMLOCK‐ヘムロック‐

 イオからはランディの本業については聞かされていなかったので、
自分がスナイパーの部下として先入する事になるとは夢にも思っていなかった。


(コイツの機嫌損ねて殺されるとか嫌なんだけど!)


イオも事前にその辺の説明をしておいてくれれば良かったのに。と軽く恨んだが、人生成るようにしか成らない。


『あ、びびってる!? やっぱりスナイパーとかってコワい?』


 ランディは至極楽しそうにニヤニヤしながら界を見てきた。もう界は色々な意味で圧倒させられるしかなかった。


『まぁ、その辺は俺に構わず、安心して紅龍會をブッ潰してくれ!』


 それにしたって軽い。
界の中でランディは「変わったヤツ」という位置づけがほぼ確定した。


『……ところで、俺、紅龍會で一番に行きたい所があるんだけど、』

『イオから聞いてる。ユノー製薬会社の化学研究所だろ』


 ユノー製薬会社、化学研究所。

それは、紅龍會の本拠地とは違い、製薬会社の研究員や紅龍會の幹部達が、表向きから犯罪の為の研究を密かに、そして公的に行っている施設。
界の父はここで『HEMLOCK』の研究、製造をしていた。