HEMLOCK‐ヘムロック‐

その事に何か特別な意味があるのか?

 界は、両親が自分たちに向けてくれた愛情だけは偽りではなかったはず。と信じたかった。


『で、ランディの本業って?』

 なるべく情報は正確に把握しておきたい。今後の為にも、数も多い方がいいだろう。


『……やっぱ気になる? あ、もしかして俺の食い扶持気にしてくれてるカンジ? お前組織潰しに行くんだもんな?』


 ランディはヘラヘラと言ったが、ズバリ、界の心中を当てていた。

 イオは、ランディは紅龍會が潰れても困らない人物と言っていたが、本当に大丈夫なのかと界は少し訝しがっていた。
事と次第によってはランディに裏切られ兼ねない。


『安心しな。俺はあそこに居られなくなったって食いっぱぐれねぇから。スナイパーってのはどっかしら裏社会では需要のある仕事だしよっ!』


 ランディのその言葉の後に乾いた冷たい空気が2人の間にヒューっと流れた。

……気がした。


(スナイパー……!?)


 界も今まで多くのヤクザや暴力団など、裏社会の人物と相対して来たが、
“殺し”を専門で生業にしている人物と会話するのは初めてだった。
こんなにアッサリ自分を『スナイパーです』と認めるスナイパーも、当然初めてだ。