盟が目覚めると、目に入って来たのは興信所内の、自分の部屋の天井だった。盟は自分のベッドに仰向けに横たわっていた。
ベッドと言っても、狭い盟の自室にあるのは、マットレスの部分だけなのだが。
視界が霞んでいるので、自分が夢を見ながら泣いていた事にすぐ気付いた。
涙を拭おうと手を動かしたが、それは強く握られていて、自由ではなかった。
イオが盟の右手を握ったまま、上半身をベッドにもたれて寝息を立てていたのだ。
一体どれだけの時間、自分に寄り添ってくれていたのだろうか?
しかし、盟の右手の動きに気付き、ピクッっと反応して目を醒ました。
「メイ……!?」
「イ、オ……」
声を出して、初めて盟は自分の喉が酷く枯れていると実感した。唇も乾燥している。
「熱があるみたいだから、もう少し寝てて」
イオが微笑んで言った。
「透と、泉……は?」
「トオルくんは捜査に行ったよ。仕事だから。イズミは薬とかスポーツドリンク買いに行ってくれた。帰ってきたら、俺に代わって盟の側に居てくれるよ。
今回の不倫調査は俺に任せてね」
「……ごめんな、さい。頬……」
イオの両頬は、腫れはだいぶ引いたがまだ赤い。
「メイが謝る事なんか無いよ」

