界はここまでの件を話すと、冷めて温くなったお茶を一気に飲み干した。
泉が続きを催促しようと口を開くと同時に、礼二が言葉を発した。


「あの時、……まだ盟がウチに来る前から? お前と盟は知り合いだったのか?」

「いや、正確に言うと顔見知りって程度かな」


 界は手の甲で口を拭いながら言った。隣の盟が補足として付け加える。


「正直私は気付かなかったわ。界は髪の色とか、風貌が変わっていたし」

「つまり、当時の3年前、界の両親の事件が起きる前に2人はすでに出会ってたって事?」


 透の質問に盟が頷き、今度はイオが付け足した。笑いながら。


「ちなみにメイが俺の前から消えたのも当時の3年前だったよね」


 界と盟は、はっとイオを見る。彼の笑顔は確信犯だろう。