HEMLOCK‐ヘムロック‐


「……あぁ。『HEM』について知ってる事は、外国人から仕入れてたって事ぐらいです。
俺はクスリは一切やってないし、この事は当時の尋問で全て話しました」


「そうだったな。じゃあ、黒菱 界は『HEM』をどこまで知ってる?」


「え? なんで界く……」

「なんで界なんですか?」


 今度は透が泉の言葉を遮る。言葉は森永刑事に向けていたが、目は映を睨んでいた。

 映は何も言わずに再び俯いてしまった。


「映は何も言ってない。あたしが『HEM』の手掛かりにアンタの事を勝手に調べてて知ったんだ。黒菱 界が……」


 そこでハッと森永刑事は言葉を切って再び泉を見た。

 3人共泉を見る。


「何? 泉が聞いちゃマズい事?」

「透、泉ちゃんは席を外した方が……」


 気まずそうに言う映に、心外だとばかりに泉は目を遣った。
しかし、透が意外にも助け船を出してくれた。


「いや、泉にも聞いて貰おう。森永刑事、続きをどうぞ」


 泉はドキドキしてきた。
 きっとこれは今朝の話と関連してる。と、直感した。





「黒菱 界が、……アンタや映と同じ孤児院の出だって」

「孤児院!?」