HEMLOCK‐ヘムロック‐

プルルルルルル!


「わ! 電話!!」


 お決まりの様なタイミングで電話が鳴り、会話は中断された。
透が界のデスクの電話に出た。


「……黒菱興信所でございます。依頼のご相談で、……なんだ、映か。ケータイに掛けろよ……え? 今から? でも今日界いないぞ? ……あぁ、そう」


 一番気になる所でお預けをくらい、泉は映に対して理不尽な怒りを覚えていた。


(映くん、マジ何の用だよ!イライラ~)


 透は電話を終え、受話器を置いた。


「泉、今日午後、映と森永刑事が来るって」

「え!?」








 界と盟は車で父の眠る墓地に向かっていた。


「父親の命日を忘れるなんて最悪ね。私達」

「や、俺は自分で思い出したし~」

「……」

「スミマセン。盟サマ」


 盟の無言のプレッシャーを感じて、コンマ1秒で界は謝罪した。


 盟は少し間を置いて、再び話し始めた。


「ねぇ界、『HEMLOCK』がここまで世間に晒されたら、警察やマスコミは『紅龍會』にたどり着いてしまうんじゃない?」

「またその話かよ」

「界! 私は、」

「まぁ、そうなるかもな」


 界は盟の言葉を遮った。