休み時間。

はぁ、と短いため息をつく私の頭に、
バシン、教科書の一撃が入る。

む? と眉間にしわを寄せながら、
顔をあげると…


「お前、まぁた怒られてただろ!」

私の一番嫌いな男子、
西野がそこにいた。

「お前の事だからどうせまた、
 頬杖ついて妄想でもしてたんだろ?」

「うっさいなぁ、関係ないでしょ!」

いちいち痛い所をついてくる西野に
半ばやけくそに言い放つと、
私はその場を離れた。