ガラガラガラ


そこに相良さんとKさんが入ってきた。


少し顔が険しい。


入ってくるなり、Kさんが話しだした。


『昨日、関内駅で高杉と矢野がやられて、今近くの病院に入院してるのは聞いたな…』


『誰にやられたかわかったのか!?』


一気に教室内はピリピリしだした。


『目撃者の話しだと、制服から見て関内の私立の奴等だそうだ。

ただ、公立も何校か混ざってたらしい。』


『早速世代交替の挨拶に来たか。

公立が混ざってるっつうのが気に入らねぇなぁ。』


『公立にケンカ売られるとは、うちらもナメられたもんだな。』


毎年この時期になると、各学校の新三年生達が名前を売ろうと動き出すのだ。


―関内の私立…石川商工か…


『今日、俺と相良、後は幹部連中で石川商工に乗り込むつもりだ。』


『K!!

俺も連れてってくれないか!!』


『岸田…』


『俺は矢野とオナ中で、付き合いも長い…

矢野をやった連中をブッ殺さなきゃ、アイツに会わす顔がねぇ!!』


『……

わかった、付いて来い!!

他の連中はまだ動くなよ。』


今日のKさんは、いつものように笑う事は無かった。