【川崎駅】


川崎駅は11月の終わりにもなると、駅前から市役所の方までイルミネーションで溢れる。


俺は、一人でチャリンコに乗ってイルミネーションの下を通り、家に帰っている。


『ったく…

毎年毎年こんな綺麗に飾り付けやがって。

イチャイチャしてんじゃねぇ!!!

ハァ〜…』


イルミネーションの下を通って帰ると、何かブルーになる。


彼女なんて、出来る気配がねぇもんなぁ…


そう思ってた俺に、突然【天使】は舞い降りた。


【傷だらけの天使】が…


ピリリリ…
着信【未登録】


『誰だ??

もしもし。』


「あれっ!?汗"

あっ、すいません…

間違えたみたいです。汗"」


『あぁそぉ。苦笑"

んじゃ、切るよ。』


「すいませんでした。汗"」


ガチャッ


間違い電話か…


【それから数日後の夜】


俺は家でテレビを見ていた。


ピリリリ…
着信【未登録】


『あ゙!?

この前の番号じゃねぇかよ…

また間違えか!?

もしもし!!』


「たす…助けて…涙"」


ガチャッ


『おい!!

何だぁ!?汗"』


俺は気になってしょうがなかった。