俺は殴り合いをしている中で、笑ってしまった。


こりゃ、負けるわけねぇ。


次第に相手の数も減っていった。


しかし、相良軍団の力は衰える事は無かった。


鉄パイプや木刀を持ってる連中を次々に素手で倒していく。


まぁ、中には相手の鉄パイプを奪ってボコボコに殴ってる人も居たが。


絶対的なリーダーの存在しない、寄せ集めの集団はついに全滅した。


元々、結束力が違うのだ。


相良軍団は、相良さんを信頼して集まった集団。


ただ人数を集めただけの集団とは訳が違う。


石川商工の連中も次々に逃げていった。


そして、ついに勝った。


ケガ人に手を貸し、俺等も学校へ戻って行った。


さすがに300人相手のケンカ。


100人の中で鼻を折った者も居れば、すぐに救急車で運ばれた者も居た。


みんな顔が血だらけだったが、全員すがすがしい顔をしていた。


学校内の生徒達は何事もなかったように、下校していく。


校門の前に置き去りにされたバイクや鉄パイプを盗んでいく者も居た。


俺はまだ興奮している。


終わったってのに、震えが止まらねぇ。


『大丈夫か…』