ひなどりさんはうなずいて、
ねこさんに優しくくちづけをすると、
まっすぐに飛び立ちました。


ひなどりさんは、見晴らしの良い場所から、
にんげんさんたちの動きを
じっと見つめていました。

にんげんさんたちは、
死んだにんげんさんを、
白いすみかの中に運んだり、
ちょっと遠くの別の場所へ運んだり、
いろんなことをしていました。

にんげんさんたちは、
次から次にやって来て、
死んだにんげんさんのそばから、
なかなか離れようとしません。

それでもひなどりさんは、
ずっとずっと待ち続けました。