「ぼくも、誰かの大切な誰かを
食べてしまっていたんだろうか」


ねこさんは悩みました。

悩んで悩んで、
その間何も食べることができませんでした。

「誰かの大切な誰かを殺して
食べなきゃ生きられないのなら、
ぼくはもう、死んでしまおう」

ねこさんはそう決心して、
もう元のところへは帰らず、

何日も何日も、何も食べずにいました。