「…別に噂が気になるだけです」
静樹さんはあの日、僕を見付けた人間だった
もしかして…同時に雅は見付かった?
「そうかい?…その鬼っていうのはね、赤い色の髪の毛で…」
雅は“赤い色の髪の毛”だった
「目は片方が赤でもう片方が金色」
雅は右目が赤で左目が金色のオッドアイだった
「あぁ、あと熊の爪のネックレスをしていたらしいよ」
雅も熊の爪のネックレスをしていた
……………………“雅”だ
「そう…ですか。僕帰りますね」
「はいはぁい♪」
動揺が隠しきれない
何で…ここにいる?
まだ4年しか経っていないんだぞ
「雅………雅雅雅雅」
会いたい…君に会いたい


