「すいません…ありがとうございます」




私は、少し頭を下げ言った。



「ん。」


ただそれだけの言葉に私の胸は高なる。



男の人と普通に話せているのは何年ぶりだろう…





「じゃ、帰りますね…」




そう言ってソファーからおり鞄を持ち上げた。



「あ、送ってくよ!」


「え?…でも…」




まだこの人と一緒にいたいと思った私は、すごく嬉しかった。

でも迷惑じゃないのかと不安になった。



「大丈夫!俺が送りたいだけだし」



微笑んだ彼の顔は、私の顔を真っ赤に染めた。