部屋に帰っても、眠れないまま時間だけが過ぎていった。 カーテンが開いたままの窓からは東雲がたなびいていた。 あなたには、 私じゃない誰かの隣りが似合うから。 一緒に行くと言えなかった私の罪。 縋る目のあなたに差し出せなかった手。 いまだ、その術を知らず、 求めてばかりだったのかもしれない。 未熟な私は、 目に映る総てを傷つけてしまっていた。