そんな私の寂しさは
日を増すごとに増えていって、
次第に部活仲間の会話も
雑音にしか聞こえなくなっていった。
寂しさは、
ストレスを倍増させていったんだ。
そしてストレスは必要のない涙を流させた。
『消えてなくなりたい』と、
何度も思ったけれど、
その度に夢に出てくる人がいた。
『和宇慶 祐(おうき いのり)』
私が忘れると心に誓った人物の名だ。
忘れると誓ったのに頭の中には残っていて、
ふと気がつくと彼を想っている毎日。
「今、何してるのかな?」
なんて言葉はもう、
ありきたりなぐらいだったりする。
夢に出てくる彼は私の心を
留めさせようとしてくれてるんだろうか?