新しい制服は綺麗だけれど、動きにくい。 制服に身を包み、 きょろきょろしながら教室へ入る。 私の名は『猶原 柳(このはら やなぎ)』。 教室の中は知らない顔ばかり。 私の心の中に不安が生まれた。 教室の隅は唯一落ち着く空間。 下を向いて眠っていれば、 時間は進んでいく。 人見知りな私は、 他人を決して信用する気はなかった。 授業は真面目に聞いて、 早く1日が過ぎてくれることを 一番に願っていた。