「自己紹介して下さい。」
「はい。
えと、【和宇慶 祐】って言います。
今日からよろしくお願いします。」
私は転校生の自己紹介を聞いて、
反らした目を戻した。
和宇慶 祐・・・?
私の聞き間違い?
幻聴??
同姓同名???
隣の席の同じ小学校出身の男子が
私の気持ちを口に出した。
「本当に和宇慶?あの和宇慶??」
「あのってヒドイな。
俺は正真正銘お前の知ってる和宇慶だよ。」
本物。
帰ってきたんだ。
和宇慶が帰ってきたんだ。
私は何度も自分の心に言い聞かせた。
夢のようで信じられなかった。
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