ギリギリで授業に間に合った。 まだ先生は来ていなかったから。 席に座ると、友達が話しかけてきた。 「ぎ、ギリギリセーフっ!!」 「お疲れ様~。 ねぇ、ねぇ、きいた?転校生の話。」 「転校生?来るの??」 「うん。明日来るんだって~」 へぇ。 でも、私にはどうせ関係のない話だ。 誰が転校してこようとも、 その人がいくらカッコよかろうとも、 私は和宇慶しか見えていないからだ。