風のおとしもの。




「雛謝ってんじゃん、許してあげなよ」

「お前も頭下げるってんなら許してやるよ」

「私は声を掛けただけだから」

「連帯責任って知らねーか?」

「何それ、おいしいの?」

「………」



二人のやり取りを見ているととても楽しそうで、なんだか微笑ましくなる。


「何見てんだよ」
「雛乃からも何か言ってやってよ」

「………お二人は、ホントに仲がいいんですね」


私は胸の前で両手を合わせ、嬉しくなって唇が上がる。
仲良しなのっていいことだなぁ。
見ている方も幸せになってしまう。


「っ………」
「あはは……」


笑顔で言う私を見た二人は、顔を赤くして視線をそらした。
……あれ、私、変な顔してたかな?
ちょっと恥ずかしくなって俯く。