風のおとしもの。





「馬鹿馬鹿しい」


おじさんはコロッケを頬張り、味噌汁を啜る。


「実は、その……大切な人が、出来たのですが…」

「まぁ!」


嬉しそうに手を合わせるおばさんと味噌汁を戻しかけたおじさんは、なんだか対称的だった。