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「もーすぐ試験だねぇ……ゆーうつぅ……」





美紀はがっくりと肩を落とした。
もうすぐ期末テストが始まる時期になった。


「赤点取ったらどーしよー!赤点とかマジやばいんだけど!やだー!」

「美紀、テストの度にそれだよね」

「だぁってぇ!今年の赤点は夏休みが潰れちゃうじゃん!二人とも大丈夫なの?勉強教えてよー!」

「そー言っていっつも集中力もたないじゃん」

「今度はもう大丈夫!絶対絶対大丈夫だから、お願いしますぅぅ」


美紀の哀願するようなこの上目遣いは何度目だかわからない。