「うげっ、錆びまくってんじゃねぇか……鉄くせぇな」

「村井―――」
「鷹文」

「は?」

「………鷹文、だろ?佳代」

「っ………」

「腹割って話そうぜ?」

「………雛乃から何を聞いたのか知らないけど、私を責めたいわけ?」

「小鳥遊は肝心なところは何も言わなかった。だからお前と話したかったんだ」


正直なところ、小鳥遊よりこいつとの方が話しやすい。
なんだかんだ言って腐れ縁だしな。

俺は滑り台をまじまじと観察する。
確かこの辺りに……。


「…あぁ、あったあった。いつまでんなトコ突っ立ってんだよ、こっち来てみろ」

「………何」

「ほら、見ろよこれ」


昔、高見と一緒に石を使って滑り台に落書きをしたことがあった。

……あ、佳代だっけ。
なんかむず痒いな。