「……あのさ、雛乃に言っておきたいことがあるんだけど―――」
「あ!あと高見さん、机の上に座っちゃダメですよ」
ちょっと話をそらそうとして、また高見さんの言葉を遮る。
でも、机の上に座っちゃダメだよね。
実は気になってたんだ!
あれ、高見さんが面食らってるような。
……お、怒らせちゃったかな。
ビクビクしていると、高見さんは後ろ頭をかいて椅子に座りなおした。
「何で村井がキレたのかわかったよ」
「わっ!?」
そういうと、高見さんは仕返しするように私の髪を乱した。
村井君のことわかったって本当かな!?
……おっ、教えて欲しいなぁ。
いやでも、今怒ってる……よね。
あれ、笑顔だ!よ、よかったぁ……。
高見さんがあんまりくしゃくしゃにするので、整えてきた髪がボサボサになる。
やめるように言ったけど、高見さんは笑うだけでしばらく手を離してくれない。
……でもなんだか楽しくて、一緒になって笑ってしまった。
