「忘れてるならいいんだ。………ただ、俺は覚えてるんだ。だから―――」
「むっ、村井君っ………!」
ずいっと身を乗り出す村井君に、またドキドキしてしまう。
怖いんじゃない、けど、そうだ。
私、男の子に免疫がない。
そうだ、村井君て男の子だったんだ。
慌てて距離を取ると、村井君も我に返って元の位置に戻ってくれた。
「あぁ、悪ィ………」
「ごっ、ごめんなさい。私、あまり男の子と話したことがないので、緊張してしまって……」
「へぇ………じゃあ今までも緊張してたわけ?」
「い、いつもは佳代さんがいたり、今みたいに距離が近いことはなかったので平気だったんですけど………」
な、なんだろう。
なんでドキドキするの!
私今きっと、耳まで赤いと思う。
落ち着かなきゃまた笑われちゃう、変なやつだって―――
