風のおとしもの。






「村井君」



「………もういいのか?」

「はい」

「んじゃ行くか。話があんだ」

「わかりました」



村井君の少し後ろを付いていくと、クラス中の視線を感じた。
うぅ、なんで見られてるんだろ。
ふと佳代さんたちを見れば、手を振ったり親指を立てたりしている。
励ましてくれているんでしょうか?
私も小さく手を振り、教室を後にした。