「あの、村井君は優しいだけじゃなくて、とっても強いんです!」

「……強い…?」


「おい、おま―――」
「学校で1番喧嘩が強いんです!初めは私も叩かれるんじゃないかってドキドキしたんですけど、そんな人ではありませんでした!」


「なっ―――!」



思わず箸を置いた徳之に、雛乃は目を丸くした。
苦く笑う佳代と、頭を押さえる鷹文。
あらあらと笑う茜の声のみが、部屋に残った。