倫子の場合

「聞きたいことは今日お前男と一緒だった?」「・・・・・見てたんだ」「うん」
「さびしかったから、ごめん」今までのいきさつを話した、啓太は少し怒ったように聞いていた。倫子は心の中で二人の男性の間で揺れていた。「お前が誰かのものになるのいやなんだ」「俺のものでいてくれよ」「うん」倫子は啓太に強く抱きしめられて自分が啓太のことがやっぱり大切だということがわかった。「ごめんね」「もう絶対浮気しないから」「お前が誰かに染められて変わっていくのがいやなんだ」「うん」「誰にも染められるな俺のそばにいて」「うん」そういって啓太は倫子を強く抱きしめた。
その夜遅くまでいろいろ話した・・・・・・・・啓太が家に戻るといったのはもう11時過ぎていた。「じゃあ明日学校でな」「うん」「もうあの男とは会うなよ」「うん」「約束してくれるな、ちゃんとさびしい思いさせないからこれから」「うんわかった」そういって啓太は倫子が家に入るまで見届けた。翌朝学校に行くとなんだか陸ちゃんの様子が変だった。「おはよう」「おはよう」「啓太君は?」「一緒じゃないの?」なぜか少し陸はつっけんどんに話した明らかにイラついているようだった。「ごめん」「貴方見てるといらいらしてしまって」思わず陸からのきつい言葉だった。「はっきりしないから啓太君が・・・・・・・・・」そう陸が言いかけてやめた。
「陸ちゃんと啓太って何かあったの?」「別に」「何もないよ」倫子は一瞬不安になったこの二人何かあった・・・・・・・・・・・・・女の感だった。
「別に何もないって」陸は少し怒った口調でいらついていた。「ごめん」「なんか私倫子ちゃんに当たってる少し頭冷やしてくる」陸の気持ちを考えれば当然なんだが・・倫子も啓太も結局陸のことを傷つけていた。