倫子の場合

「今度は由美ちゃん抜きでな」「由美もダメですか」「うん普通のデートは二人きりでしょ?」バタン車のドアがしまってボルボは走り出した。倫子はさっき手を握られてドキドキした。「いいのかなあ啓太に悪い」ただまだ高校生の啓太と違って大人の雰囲気のある由行に引かれているのは確かだったもっと強引な人だと思っていた。なんとなくぼんやり考えていた。家に帰ってからも胸のドキドキが止まらなかった。