『それでは、入学式を始めます』


校長か教頭のアナウンスとともに、今年の入学生が赤いカーペットの上を歩き出す。


遠くから吹奏楽部の行進曲が聞こえてきてなんだか有名人になった気分だ。


(早く終わんねぇーかな)

そんな事を思いながら俺は静かにパイプ椅子に座った。