終礼が終わり、俺と雅はカラオケ店に向かった。




「智喜残念だったな」



「確かに、また三人で行こうな」



智喜は今日習い事だ。
智喜は超お坊ちゃま。
初めて聞いたときは凄く驚いたけど、少し羨ましい。



「それにしてもチャリで下りるこの坂は気持ちいいな」



「雅、髪なびいててくそかっこいいわ」



「知ってる」



「おんまえなー!彼女いるからって調子のるなよー!俺はいつだって一人なんだよ!ちくしょーちくしょー(泣)」



「白馬、黙って」



「ええ!?そ、そんな冷たくしなくたって…」



「違う。前見ろ」



「あれは…」



「お前のお姫様、お困りのようだな」



そう言って雅はペダルを漕いでる足を止めた。