青年は微笑みながら、こっちに歩み寄ってきた。




「凪、帰ろ。瑞穂ちゃん久しぶりね」




「うん、久しぶり」




「な、なんで居るの…」




「居ちゃだめなのかよ?学校早く終わったから♪」




多分天川の彼氏なんだろう。美男美女のカップルだ。




「え、でも今日は友達と…」




天川の様子がおかしい。いや、天川だけじゃない。松永のもだ。




「こんにちは。凪の彼氏です」




と言って、天川の肩に手を回した。




「ちょ、ちょっと恥ずかしいから!」




「こいつモテるから、変な虫が寄りつかないように見張っといてくださいね。友達の君」




と、言って俺を指差した。




「なんて事言ってんのよ!もう帰ろっ!」




「可愛いなあ、もう。ってことでよろしくね!」




すれ違う時青年は俺の耳元で、ある言葉を言った。