「ケンちゃんって、 キスしたこと…… ある?」 わたしのその質問に ケンちゃんは 耳まで真っ赤になって答えた。 「まぁ、あるっちゃあるけど……」 そのケンちゃんの言葉に わたしのハートが ひび割れる。 目の前にいるケンちゃんが 遠くなる。 「やっぱり…… あるんだぁ……」 つないでいた手を離して こぼれ落ちる雫を 必死であつめる。 その雫を受け止める もうひとつの手。